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携帯販売正社員の将来は?このまま続けても大丈夫?

記事の監修

石川博幸(いしかわひろゆき)

2014年から携帯電話販売業界に参入、各家電量販店やショップにて販売、営業を行い、店舗にて新人教育や目標に向けてのコンサルティングなどしておりました。これまでの経験を活かし携帯キャリアのマネージャーとして複数店舗実績の向上に努めておりました。大手キャリアの優良事例賞などで最優秀賞等の実績がありお客様からもお褒めの声を多数頂いておりました。大手家電量販店での携帯電話販売にも関わり、マネジメントディレクターとしても活動。

「このまま携帯販売の仕事を続けて、将来的に大丈夫だろうか」

「携帯販売の仕事はキツイから、ずっとは続けられない気がする」

 

オンライン限定の大手キャリア新料金プランや格安SIMの台頭などをみれば、携帯販売員の将来に不安を感じて当然だと思います。

 

そこで今回は、携帯販売員専門の派遣会社を長年経営する私どもスマートスマーツが、携帯販売の将来性と携帯販売員として将来も生き残る方法について、詳しく検証していきたいと思います。

 

携帯販売正社員が実際に働く、携帯ショップの将来はどうなる?

携帯販売正社員が実際に働く、携帯ショップの将来はどうなる?

 

携帯販売業の将来を考えるなら、まずは携帯ショップの現状をしっかりと把握する必要があるでしょう。この章では以下3項目について、詳しく検証していきます。

 

  • ■ オンライン販売の将来性
  • ■ 格安SIM会社の動向
  • ■ 対面販売の役割

 

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

オンライン販売が主流になりつつある

オンライン販売が主流になりつつある

参考:【調査結果】キャリアショップ数は全国8067店舗でほぼ横ばい、メインブランド店舗は減少続く

 

まず結論からいうと、携帯販売にオンライン販売の波が押し寄せているのは、間違いありません。

 

理由は、大きく4つ考えられます

 

  • 1.「ahamo(アハモ)」のようなオンライン専用プランの出現
  • 2.AI技術の台頭
  • 3.格安SIMの普及
  • 4.コロナウイルスによる外出自粛

 

なかでも注目すべきは、やはり1のオンライン専用プランの影響です。現在、3大キャリアでは、それぞれ以下のオンライン専用プランを設定しています。

 

  • ・NTTドコモ:「ahamo」(アハモ)
  • ・KDDI:「povo」(ポヴォ)
  • ・ソフトバンク:「LINEMO」(ラインモ)

 

LINEMOの正確な契約者数は確認できませんでしたが、ahamoとpovoの2社だけでも200万件近い契約があります。つまり、約200万人の顧客が、すでにオンラインだけで取引をしているわけです。

 

しかし上図の調査結果を見る限り、今のところ、店舗数の減少傾向はそれほど大きくないようです。

 

とはいえ、安心はできません。これからはITでの契約で不自由のない人を中心に、オンラインへ移行する動きが加速するのは避けられないでしょう。

格安SIM会社の動向に注意

格安SIM会社の動向に注意

 

参考:2020年3月格安SIMサービスの利用動向調査

 

前述のオンライン専用プランのほかに、格安SIM会社の動向にも注目する必要があります。

 

IT関連専門の調査会社「MMD研究所」によると、「格安SIM」(MVNO※1)をメインで利用しているユーザーは、2020年の段階で20.4%※2もいるそうです。(上図)

 

どうして格安SIMのシェアが増えているのかといえば、単純に料金が安いからです。オンライン専用プランが出る前は、いわばその役目を格安SIMがはたしていました。

 

使い方にもよりますが、携帯料金が大手キャリアの半分から〜1/3などということも、珍しくありません。

 

その低料金の理由として、「実店舗をもたないこと」があげられます。つまり格安SIMのシェアが増えても、私たち販売員が力を発揮できる携帯販売ショップは、まったく増えないのです。

 

また、オンライン専用プランがスタートしている現在でも、格安SIMの需要は衰えていません。格安SIMの契約が増えれば、その分キャリアの契約が減ります。

 

オンライン専用プラン同様に、これからの契約数を、しっかりとチェックしておく必要があるでしょう。

 

※1:MVNOは「仮想移動体通信事業者」の略。大手キャリアの回線を借り、店舗ももたずに営業するため、格安料金を実現

※2:キャリアサブブランド 「Y!mobile」を含む数字。  MVNO単体では14%

シニアを中心に、ショップ対面販売の重要性がアップ

 

ここまで少々悲観的な話をしてきましたが、携帯ショップによる対面販売がなくなることは、まずないと断言できます。

 

実際にスマホを操作してみたい人・トラブル時には直接話をしたい人など、対面でのやりとりに価値を感じる人は、常に一定数存在するからです。

 

一方で、ネットでの対応が苦にならない人は、オンラインでの取引に移行していくでしょう。オンライン手続きの簡素化や流通の発達、さらにコロナウイルスの影響を考えれば、これはやむを得ない流れだと思います。

 

なので、これからの店舗販売は、IT知識の少ないシニア層が中心になっていくのは間違いありません。高齢化が進むなか、いかにしてシニア層に満足してもらえるサービスを提供できるか、そこがポイントになるはずです。


携帯販売正社員のメリットとデメリット

携帯販売正社員のメリットとデメリット

 

前述のとおり、これからオンライン経由の取引は、確実に増加していきます。そうなれば、当然、携帯ショップ実店舗の役割も大きく変わってくるでしょう。

 

のちほど携帯販売員として生き残る方法を紹介しますが、まずはその前に、携帯販売会社の正社員として働くメリットとデメリットをきちんと理解しておく必要があります。

 

今回は、たくさんあるメリット・デメリットのなかから、3つずつピックアップして解説していきます。

【メリット1】未経験者にも門戸が開かれている

 

さまざまな理由から、今の仕事を離れてまったく違う環境で新しいチャレンジをしたい、そう考える人は多いものです。

 

しかし現実をみると、転職者に要求される条件はなかなか厳しく、納得のいく条件での転職は決して簡単ではありません。

 

その点携帯販売員の転職案件では、「未経験者OK」を謳っている企業が多く、特別な知識やスキルのない未経験者でも比較的容易に雇用してもらえます。もちろん、入社後には研修があるので、未経験でも心配は要りません。

 

ただし会社によって研修内容に差があることも多く、忙しいショップでは業務マニュアルを渡されて、いきなり実務で学ぶというケースも。不安がある人は、大まかな研修内容を、事前に確認しておいたほうがよいでしょう。

【メリット2】実績を評価してもらえる

 

携帯販売員の仕事には、「インセンティブ報酬」という、営業成績に応じてボーナスが支払われる制度があります。

 

このインセンティブ報酬の金額を決めるのは、あくまでも販売した実績です。年齢や性別、学閥といった曖昧な要素は一切関係なく、結果さえ出せばどのような人でもきちんと評価してもらえます。

 

一方、通常の企業では、昇進や昇給の要件が非常に不明瞭です。正直なところ、実力よりも社内政治的なしがらみの余地が大きく、頑張っても報われないケースも少なくありません。

 

自分の力を思う存分発揮してみたい。そして、自分の実績をしっかりと評価してほしい。そういった思いのある人にとって携帯販売会社の正社員は、とても魅力の大きい選択肢になりえると思います。

 

◯ インセンティブ報酬については、以下の記事でもお読みになれます

【メリット3】資格取得により報酬がアップ

 

携帯販売員は、大手キャリアが独自に設定する資格の取得でも、大幅な報酬アップを目指せます。報酬を得る要件や報酬額はキャリアごとに異なりますが、大まかな流れはおおよそ一緒です。

 

参考までにauには、「auアドバイザー(入社6か月〜)」「auマスター(入社後1年〜)」「auエキスパート入社後3年〜)」という資格が用意されています。

 

各資格を受験するには、それぞれ目安となる経験年数が決まっており、最上級資格auエキスパートの場合は最低3年のキャリアが必須です。

 

auエキスパートは難易度が10%以下とかなりの難関資格ですが、そのぶんリターンは大きくて、取得すれば月額5万円程度の加算ボーナスがもらえます。(金額は代理店により異なる)

 

こちらも前述のインセンティブ報酬と同様、年齢や妙なしがらみはまったく関係ありません。実力さえあれば確実に報酬として評価してもらえる制度は、頑張る人に対して、非常に大きなやりがいを生み出してくれるはずです。

 

なお資格制度については、別記事で詳しく紹介しているので、詳細はそちらの記事をご確認ください。

 

【デメリット1】基本的にいつも忙しい

 

どのような仕事にも、メリットがあれば、当然デメリットも存在します。携帯販売の仕事は、基本的にとても忙しく、しかも立ち仕事がかなり多いです。そのため、足腰に慢性的な痛みを抱える人も少なくありません。

 

なかでも、スマホやタブレットの新機種が発売された直後は大変です。お客さまが殺到し、それこそ、休む暇もないほど働き通しなんてことも。

 

また携帯販売店の仕事は、一般の人が休む土日が勝負です。必然的に休日は平日となるため、友人と予定が合わず、疎遠になってしまったという話もときどき耳にします。

 

ただし事前に申請すれば、土日のお休みも可能ですし、平日は空いていてどこへ行くにも便利という人も多いです。なので、休みについては、それほど気にしなくても大丈夫だと思います。

【デメリット2】クレーム対応が多く精神的に疲れる

 

携帯販売が接客業である以上、どうしてもクレーム対応は避けられません。とはいえ、基本的にクレーム処理は直営キャリアショップの管轄なので、家電量販店内のショップなどでは、本来クレームを受ける必要はありません。

 

ただ実際には、店の種類を問わず、クレーム対応はしょっちゅう発生します。クレームを出す側も、不具合でイライラしているからか、そのイライラを販売スタッフにぶつけてくるケースも少なくありません。

 

直営キャリアショップへの誘導で対処する場合も、ひと通りはクレームを聞かざるを得ず、多少の精神的消耗は避けられないでしょう。

 

そういうストレスを少しでも減らすには、「事前に対処法を共有しておく」「あまりにも理不尽なクレームは上司に対応してもらう」など、個人ではなく社内全体で対応する意識をもつことです。

 

◯ トラブル対応については、以下の記事でもお読みになれます

【デメリット3】うまく昇進できないと働く場が限定される

 

携帯販売員の仕事は、うまくキャリアアップできないと、将来的な活躍の場が著しく限定されてしまいます。もちろんこういった傾向は、携帯販売業に限った話ではないでしょう。どんな業種でも、高齢化が進み、役職の空きがない状態なのは変わらないはずです。

 

しかし、携帯販売業界では、そういった傾向がとくに強いと感じます。というのも、店舗勤務だけでは、昇進や昇給に限界があるからです。

 

もし長期的にキャリアを積みたいのであれば、いずれ店舗勤務から管理部署へのステップアップが必要になってきます。現場の経験を積み、資格取得にも励み、できるだけ早く統括マネージャーや人材育成部門などを目指してください。

 

いずれにせよ、まずは実力をつけるのが先決です。具体的な将来の生き残り策については、このあと詳しく解説していきます。


携帯販売員として将来も生き残る方法とは

携帯販売員として将来も生き残る方法とは

 

前述のとおり、携帯販売を取り巻く環境はこれからますます厳しくなっていくでしょう。しかしこういう状況だからこそ、自分の価値をしっかりと高めていけば、携帯販売員として将来も生き残っていけるはずです。

 

この章では、「携帯販売員として将来も生き残る方法」として、以下6点を紹介します。

 

  • 1.まずは正社員として働く
  • 2.「あの人に聞けば大丈夫」といわれる存在を目指そう
  • 3.問い合わせやトラブル対応のスキルを磨いておく
  • 4.事務処理能力の強化
  • 5.コールセンター勤務など、携帯販売員以外の方向性も視野に入れておく
  • 6.販売マネージャーや人材育成など、上級職を目指す

 

それでは、ひとつずつ解説します。

1.まずは正社員として働く

 

今後も携帯販売員として活躍していくならば、やはり正社員として働くのが理想です。携帯販売員は、派遣社員や契約社員としての契約が多いので、待遇面に不安を感じながら働く人も少なくないでしょう。

 

もちろん肩書よりも大事なのは実際の待遇であり、しっかりとした待遇ならば、不安もなく落ち着いて業務に集中できるはずです。

 

たとえば弊社スマートスマーツで働く社員は、未経験での中途採用が95%以上を占めています。未経験でもスムーズに業務をおこなえるよう、勤務前・勤務直後・5か月目・半年以降と、4段階で研修を実施。

 

ほかにも、以下のような手厚いサポートを用意しています。

 

  • ・費用負担ゼロで入寮が可能
  • ・日払い・前払い制度
  • ・スーツなど、仕事に必要な備品のレンタル制度
  • ・完全週休二日制
  • ・ほぼ定時での勤務終了

 

ここまでサポートが充実していると、はじめての仕事でも長く続けられそうですよね。

 

◯ 携帯販売員の待遇については、以下の記事でもお読みになれます

2.「あの人に聞けば大丈夫」といわれる存在を目指そう

 

前述のとおり、これからの携帯販売ショップは、携帯の知識が少ないシニア層を中心に動いていきます。

 

またシニア層とは別に、「自分で考えるのが面倒くさいから店員に任せたい」という人も、変わらずショップを利用していくでしょう。

 

そうなると、いかにお客さまから、「それだったら◯◯さんに聞けば大丈夫」といわれる存在になれるかがポイントになってきます。

 

わからないことがあれば、知識の乏しい人にもわかりやすく説明ができる。また、ネットで検索すればすぐにわかることでも、イヤな顔をせずに明るく対応できる。

 

そういったコミュニケーション能力を高めておけば、会社からも絶対に必要な人材として重宝されるでしょう。

3.問い合わせやトラブル対応のスキルを磨いておく

 

来店するお客さまから重宝される人材になるには、ぜひ問い合わせやトラブル対応のスキルを磨いておきたいところです。

 

携帯販売も接客業である以上、クレームは避けられません。故障や使用方法などの一般的な問い合わせなら問題ないですが、なかには理不尽なクレームもあります。

 

「スマホを落として画面が割れたけど、無償で交換して」

「急いでいるから先に対応して」など

 

そういうムリな注文に対して、できるだけ気分を壊さないように、かつ毅然と対応するのは誰でもむずかしいものです。繊細な性格の人なら、クレームを受けて、体調に影響が出ることも考えられます。

 

しかし、多くの人が苦手とするクレーム処理を自分の得意分野にしておけば、あなたはもうオンリーワンの存在です。今回具体的な対応方法については触れませんが、弊社ならば、しっかりとした研修でそういった対応も学べます。

 

ぜひトラブルに強い販売員を目指してください。

 

◯ 携帯販売員が身につけておくと有利なスキルについては、以下の記事でもお読みになれます

4.事務処理能力の強化

 

携帯販売員は、お客さまにスマホの説明をしながら、どんどんスマホを売り込む。もしかしてあなたは、携帯販売員の仕事にそんなイメージをもっていませんか。

 

これは半分正解で、半分は不正解です。じつはあなたが想像するよりも、携帯販売員はたくさんの事務仕事を担当しています。

 

  • ・通常の契約業務
  • ・住所など個人情報変更手続き
  • ・在庫管理
  • ・発注業務
  • ・広告やPOPなどの企画・作成 など

 

もし管理的な役割になれば、人員管理や売上管理なども増え、実際の販売よりも事務処理のほうが圧倒的に多くなると思います。

 

効率よく事務処理をおこなうためにも、Word / Excelといった定番ソフトだけでなく、スマホ・タブレットの操作も素早くできるようにしておきたいですね。またできれば、簿記などの知識にも精通しておくと、ショップの管理業務においてますます重宝されるでしょう。

5.コールセンター勤務など、携帯販売員以外の方向性も視野に入れておく

 

携帯販売員を長く続けると、ほかの仕事で、自分の新しい可能性を試してみたいという気持ちになることがあります。たしかに世の中にはさまざまな仕事がありますから、別な仕事に興味をもつのも、ある意味当然のことかもしれません。

 

しかし実際には、よほどの知識とスキル・実績がなければ、条件のよい会社への転職はむずかしいです。ましてやある程度の年齢になると、現実的に、転職は厳しいと考えてください。

 

じつをいうと、スマートスマーツは「接客販売特化型人材派遣サービス会社」なので、コールセンター業務のような、携帯販売ショップ以外の仕事も取り扱っています。したがって、今の会社を辞めることなく、新しい仕事をおこなうことも可能です。

 

「会社を変えずに仕事内容を変えてみる」そういった転職も、経験を積むという意味では、悪くない考え方だと思います。

6.販売マネージャーや人材育成など、上級職を目指す

 

携帯販売員としてこれからも長く働いていくつもりなら、目標は高くもつべきです。一般的な販売員ではなく、ぜひ販売マネージャーや人材育成などの、上級職を目指してください。

 

厳しい言い方になりますが、ただの販売員よりも、やはり会社の中枢に近い上級職に就いたほうがあなたの存在価値は高くなります。

 

そうなれば、当然待遇も上がるでしょうし、なにより自分の仕事に対するやりがいが大きく変わってくるはずです。

 

もちろん、簡単に、責任のある専門職として働けるわけではありません。しかし、携帯販売業界で生き残っていくなら、これほど確実な方法はないでしょう。

 

携帯販売員から、さらに上級の仕事を目指す!

 

ぜひそういう向上心をもって、携帯販売員の仕事を頑張っていただければと思います。


まとめ

 

今回は、携帯販売正社員と携帯販売の将来について、詳しく検証してきました。

 

オンライン取引の増加にともない、携帯販売ショップと携帯販売正社員の仕事は、減少していく。正直言って、その流れは止めようがありません。

 

しかし、携帯ショップでの対面販売を望む人は、まだまだいます。携帯販売員として、これからどうやって生き残っていけばいいかは、今回じっくりとお話しさせてもらいました。

 

ぜひ向上心をもち、上を目指して頑張っていきましょう。

ワークスタイル|2021.06.01

 
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