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社宅と寮の違いとは?それぞれのメリットデメリットを徹底解説

記事の監修

石川博幸(いしかわひろゆき)

2014年から携帯電話販売業界に参入、各家電量販店やショップにて販売、営業を行い、店舗にて新人教育や目標に向けてのコンサルティングなどしておりました。これまでの経験を活かし携帯キャリアのマネージャーとして複数店舗実績の向上に努めておりました。大手キャリアの優良事例賞などで最優秀賞等の実績がありお客様からもお褒めの声を多数頂いておりました。大手家電量販店での携帯電話販売にも関わり、マネジメントディレクターとしても活動。

会社が福利厚生の一環として提供する住居に「社宅」や「寮」があります。社宅と寮には、どのような違いがあるのでしょうか?提供されている住居が「社宅」か「寮」のどちらかによって、入居後のライフスタイルは違ってくるかもしれません。

 

それぞれのメリットやデメリットを理解したうえで、自分の状況に合っているかどうかチェックしてみましょう。この記事では、社宅と寮の違いについてメリットとデメリットを比較し、くわしく解説しています。

 

社宅と寮の違いとは?

社宅と寮の違いとは?
 
会社から従業員に提供される社宅や寮は、住居関連の福利厚生として導入されている制度です。社宅と寮には、法律上での違いはありませんが、一般的に社宅は単身・ファミリーのいずれにも対応した住居であることが多いようです。一方で、寮は単身者向けとされていることが多く、男性寮・女性寮と対象者をさらに分けている寮もあります。

 

そのほかの違いとして、社宅では個人がそれぞれ食事や洗濯をするのに対して、寮では共同部屋であったり食堂や共同風呂、ランドリールームなどの共有部分が多い傾向です。

 

社宅や寮には、会社が所有している建物や物件を従業員に提供する「社有社宅」と会社が建物や物件を賃貸契約して従業員に貸している「借り上げ社宅」があります。

 

◯社宅についてはこちらの記事でもお読みになれます

社宅の種類について「社有社宅」と「借り上げ社宅」

社宅の種類について「社有社宅」と「借り上げ社宅」
 
社宅は大きく分けると会社が物件を所有している「社有社宅」と、会社が物件を1戸ずつまたは建物1棟ごと借りている「借り上げ社宅」に分かれます。それぞれの特徴について解説します。

社有社宅

社有社宅とは、会社が保有している物件や建物を、従業員の住居として無料または安い家賃で提供している社宅のことです。従業員にとっては家賃が抑えられるメリットがある一方で、企業にとっては、管理コストが高くかかることがあります。とくに、建物の老朽化による維持費は大きな負担となりかねません。

 

また近年では、プライベートを重視したい従業員も多く、職場の人と同じ建物で暮らす社有社宅はニーズが少なく減少傾向です。株式会社労務研究所の調査によると、企業の社宅保有率は2000年の19.0%から2022年には8.2%にまで減少しています。

借り上げ社宅

借り上げ社宅とは、会社が賃貸物件を1棟や1戸で契約し、借りた住居を従業員に比較的安い家賃で提供する社宅のことです。社有社宅との大きな違いは、物件の所有者が会社ではなく、ほかの大家さんであるという点です。そのため会社は社有社宅よりも維持管理がしやすく、福利厚生として導入している企業も増えています。

 

借り上げ社宅は、従業員が条件内で住居を選択できるケースも多く、自由度が高い点においても最近のニーズに合っているといえます。

住宅手当

住宅手当とは、会社が従業員の住宅費用を補助するための手当です。従業員が契約した賃貸物件の家賃や住宅ローンの一部を会社が支給してくれます。住宅手当は現金支給で、給与にプラスして支給されるので従業員のニーズが高い制度です。
 
支給額は導入している会社によって異なりますが、住居費による家計の負担が軽減されるため、従業員の暮らしの安定につながります。


社宅のメリットは人とのつながりと経済面

社宅のメリットは人とのつながりと経済面

 

社宅では、同じ職場の人が住んでいることが多く、深いつながりの人間関係が築きやすいでしょう。経済面においても、個人で家を借りるよりは生活費の負担を抑えやすいといったメリットがあります。ここでは、社宅のメリットについて順番に解説します。

①先輩や同僚との良い関係が築きやすい

同じ職場の先輩や同僚と顔を合わせる機会が増えるため、仕事だけではなくプライベートにおいても交流を深めることができます。入社してすぐは、慣れない仕事によって抱える悩みや不安を相談しやすくもなるでしょう。

 

ファミリーでの入居であれば、家族ぐるみでの付き合いができるかもしれません。プライベートにおいても良い人間関係を築くことで、仕事でのコミュニケーションも取りやすくなり、成果につながることもあるでしょう。

②家賃を抑えて住めることがある

社宅では、個人で賃貸契約をするよりも、家賃を抑えて住めることがあります。場合によっては、光熱費やWi-Fi、駐車場代が含まれていることもあるため生活費の負担が削減できます。生活費が浮いた分のお金で、プライベートの時間を充実させたり、貯金を増やすこともできるでしょう。

③入居時の引越し費用の負担が軽減できる

入居時には、自分で物件を探したり賃貸契約をする手間が省けるので、引っ越しがスムーズに行えます。とくに、知らない土地で働くことになった場合、転居先まで自分で探して契約をすることは簡単ではありません。体力面や金銭面においての大きな負担となります。

 

さらに単身向けの社宅では、必要最低限の家具家電が設置されていることも多いため、引っ越し費用だけでなく家具家電を揃える費用も少なくてすみます。実際に働き始めて給料をもらうまでの期間は貯金が減りやすいため、入居時の費用が削減できることは大きなメリットでしょう。

寮のメリットはお金や時間の余裕がもてること

寮のメリットはお金や時間の余裕がもてること
 
社宅とは違って、寮では単身での入居が多く、共同部屋が提供されている場合もあります。そのために、社宅よりも安い家賃で住めることが多いようです。

 

また、職場のすぐ近くに寮があることも多く、通勤時間がかからないこともメリットの一つと言えるでしょう。ここでは、寮のメリットについてくわしく解説します。

①家賃や光熱費が安くなることが多い

社宅と違って寮では、お風呂や洗濯場、キッチンなどの共有スペースが多い傾向にあります。個人で生活をするよりも家賃や光熱費が抑えられます。寮では、生活費の負担が削減しやすい分、趣味の時間を充実させたり、短期間での貯蓄も可能というメリットがあります。

②食堂などの共有スペースが多くホームシックにならない

寮では、食堂付きであることも珍しくありません。単身では栄養バランスが偏った食生活になりやすいため、食堂がついていることは大きなメリットです。食堂以外にも、お風呂や洗濯場などが共有であることも多く、仕事仲間と過ごす時間が増えるでしょう。単身での生活に慣れないうちはホームシックになることもありますが、寮では人と関わる時間が長いので淋しくなりません。

③通勤時間が短縮できる

寮はたいてい職場の近くに設けられているので、通勤時間がかからないことが多いです。仕事で疲れた日でも、満員電車によるストレスがなくすぐに家に帰れるので、精神的にもゆとりがもてます。仕事のあとに、同僚や先輩と飲みに行ったり、ゆっくり趣味の時間を楽しんだりと、プライベートな時間を充実させることもできます。

社宅のデメリットは私生活に気遣いが必要

社宅のデメリットは私生活に気遣いが必要
 
社宅では、同じ職場の仲間と親睦が深められるという反面、私生活でも気遣いが必要な場面が増えます。職場の人と偶然会うことも多くなり、オンとオフの切り替えがしにくいことがデメリットになり得ます。ここでは、社宅のデメリットについてお伝えします。

①プライベートな時間の確保が難しい

社宅では同じ職場の人と仕事以外の時間でも顔を合わせる機会が増えます。同僚以外にも先輩や上司と会うこともあり、プライベートな時間でも多少の気遣いが必要になるでしょう。

 

人によっては、オンとオフの切り替えのしにくさがストレスになることもあります。オフの日には社宅から離れたところに出かけるなどをして、ストレスを溜めない工夫ができるといいですね。

②離職と同時に退去する必要がある

社宅は会社の退職と同時に引っ越しが必要になります。短い期間で次の住居を探して引っ越しの準備をすることになるかもしれません。引っ越しの費用や転居先での家具家電の購入など、一時的に労力やお金がかかることになるでしょう。

 

社宅によっては、退去費用がかかる場合もあります。退職と退去にかかる時間や費用について、事前に考えておくことが必要です 。


寮のデメリットは自由度の低さ

寮のデメリットは自由度の低さ
 
会社で提供される寮に住む場合には、借り上げ社宅のように選ぶことができず、決められた寮に住むことになります。共有スペースが多い寮の場合は、ルールがあることも多いため、自由度が低くなります。

①住む場所が選べない

借り上げ社宅とはちがって、寮生活ではたいてい会社が決めた住居で暮らすことになります。個室や、共同部屋などの選択もできないことが多いため、自分が望むライフスタイルに合わない場合は入寮しないほうがいいでしょう。どのような形態の寮なのかを、入寮する前にしっかりと確認しておくことをおすすめします。

②寮内のルールがあり自由度が低い

寮では共有スペースに関するルールや門限などの規則があります。お互いに気持ちよく生活をするためには守らなければいけません。個人で生活をするのと比べるとさまざまな制限があることから不自由さを感じる人もいるでしょう。

 

とくに女子寮の場合は、セキュリティの面からも門限や立ち入りに関するルールが決められていることが多いようです。

 

◯住み込み寮のメリット・デメリットについてはこちらの記事でもお読みになれます

社宅と寮どちらがいい?状況別のおすすめ

社宅と寮どちらがいい?状況別のおすすめ
 
比較的、個人のプライベートが確保しやすい「社宅」と、仕事仲間との深い関係が築きやすく、生活費が抑えられる「寮」での生活。どちらがいいでしょうか?

 

その人の状況や重視したいことによって、どちらがいいかは変化します。ここでは、いくつかのライフスタイルのパターンをご紹介して、状況に合ったおすすめを解説します。

社会人1年目の人は仲間ができやすい寮がおすすめ

社会人1年目の人は、新しい環境での生活に不安を感じることも多いでしょう。さまざまな悩みを同じような環境で働く同僚と共有したり、先輩からのアドバイスを受けたりすることで解決しやすく、心が軽くなることもあります。

 

また、食事付きの寮であれば、健康面でも安心です。プライベートでも共に過ごす時間が増えて、同僚と良好な関係を築きやすくなり、仕事においてもパフォーマンスの向上が期待できます。

独身の人は食事つきの寮で食生活の不安を解消

寮では、単身の人が多いために食堂が設けられていることがよくあります。慣れない1人暮らしでは、栄養が偏りやすく体調を崩しかねません。健康であることは、仕事をするうえでもとても重要なポイントなので、自炊が難しい単身の人には食事付きの寮がおすすめです。

カップルの人は比較的自由な社宅がおすすめ

借り上げ社宅では、条件内での物件を選べることがあったり、カップルで住める住居を提供してくれる会社もあります。単身寮や社宅によっては、セキュリティの面から、友達や恋人が立ち入りできないことも多いです。比較的、自由に選べる社宅で、カップルで暮らせる環境のある会社がおすすめです。

ファミリーの人は社宅だと家族ぐるみでの交流が可能

一般的にはファミリー世帯が暮らすのは社宅になります。社宅では、子供が居る家庭も多く、家族ぐるみでの付き合いがしやすくなるでしょう。職場でのコミュニケーションも取りやすくなり、仕事もプライベートも充実した生活が送れるかもしれません。多少、気を遣う場面もありますが、同じように子供がいる環境での子育ては、情報交換もしやすく安心感があります。

 

金銭面においても貯蓄がしやすくなるのでおすすめです。

 

◯カップル寮についての記事はこちらでお読みになれます。

まとめ

会社によって提供される社宅や寮は、それぞれに特徴がありメリット・デメリットがあります。社宅には社有社宅と借り上げ社宅があり、最近では自由度が高い借り上げ社宅を導入している会社が増えています。一般的に寮は単身向けであるため、共有スペースが多い傾向です。

 

社宅のメリットは、同じ職場の人と深い関係が築きやすい、家賃や生活費を抑えられることがある、引っ越し費用の負担が抑えられることなどです。

 

一方で、寮のメリットは、家賃や生活費が抑えられる、共有スペースが多くホームシックになりにくい、通勤時間が短くてすむこと、などがあります。

 

それぞれのメリットとデメリットを理解したうえで、働きたい会社がどのような形態の住居を提供しているのか確認しましょう。自分の状況に合う条件の社宅や寮であれば、満足した生活が送れる可能性も高いはずです。納得ができる住居選びができるといいですね。

ワークスタイル|2024.02.20

 
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