更新情報
Topics

更新情報 Topics

よく耳にする入社祝い金とは?本当に誰でももらえるの?

記事の監修

石川博幸(いしかわひろゆき)

2014年から携帯電話販売業界に参入、各家電量販店やショップにて販売、営業を行い、店舗にて新人教育や目標に向けてのコンサルティングなどしておりました。これまでの経験を活かし携帯キャリアのマネージャーとして複数店舗実績の向上に努めておりました。大手キャリアの優良事例賞などで最優秀賞等の実績がありお客様からもお褒めの声を多数頂いておりました。大手家電量販店での携帯電話販売にも関わり、マネジメントディレクターとしても活動。

新しく採用される際に、お祝いとして会社から支給されるのが、入社祝い金です。これまで入社祝い金をもらったことのない人からすれば、本当にそのような制度があるのか疑問に感じるのも当然でしょう。

 

この記事は、なぜ企業は入社祝い金を払ってくれるのか、入社祝い金をもらう際にはなにか注意点があるのか、あなたの疑問点を解消する内容となっています。

 

それでは、入社祝い金について、ひとつずつ見ていきましょう。

 

入社祝い金についての基礎知識

入社祝い金についての基礎知識

 

まずは、入社祝い金のしくみ相場など、入社祝い金に関する基本的な情報を確認していきましょう。

そもそも入社祝い金とはどのような制度なのか

入社祝い金とは、新しく企業に入社する社員に対して支払われる、特別な手当や臨時報酬のことです。中途採用者に対して、「新しい業界への転職で大変だけど、これから当社でぜひ頑張ってください」というお祝いと支援の意味を込めて、採用企業が支払ってくれます。

 

もちろん、求人募集をしている会社すべてが、入社祝い金を払ってくれるわけではありません。むしろ、入社祝い金制度のある会社のほうが少ないでしょう。また、入社祝い金制度があっても、支給額は会社ごとに大きく異なります。

 

このあたりについては、入社祝い金制度がある理由とも大きく関わってくるので、このあともう少し詳しく解説します。

なぜ企業は入社祝い金を支払ってくれるのか

企業が入社祝い金を支給する背後には、大きくふたつの戦略的な理由が存在します。

 

  • ■応募数を増やすため
  • ■企業イメージアップのため

 

まず、現代の労働市場は非常に競争が激しく、優秀な人材を確保するためにどの企業も四苦八苦している状態です。そういう状況のなか、少しでも自社に応募してもらう人を増やす戦略のひとつとして、企業は入社祝い金制度を取り入れています。

 

転職活動中、当たり前ですが転職希望者には給料が入ってきません。それなのに生活費にプラスして、転職活動に必要な交通費や引っ越し費用が普段よりも余計にかかります。そこで、「入社した方には入社祝い金を用意!」という求人情報を目にしたら、誰だって興味をもつはずです。

 

また、入社祝い金で優秀な人材を確保できれば、いずれ企業の業績はアップします。そうやって業績がよくなれば、「あの会社は働く人を大事にするから業績も好調だ」と会社の評判もよくなるでしょう。そうすれば、さらによい人材が応募してくれ、会社の人的リソースがしっかりと地固めされます。

入社祝い金の相場はどのくらい?

入社祝い金の相場は、業種・職種・企業規模・地域性など、さまざまな要因により、大きく変動します。たとえば、IT関連や専門的な職種での求人では、高額な入社祝い金を設定しているケースが比較的多い印象です。

 

また、人手不足が顕著な地方都市の求人をみると、募集してくる人材を増やすために、ある程度見栄えのする金額を支給しています。

 

もちろん、「入社祝い金は◯◯円」といった、法的な決まりはありません。いくらに設定しようが、完全に会社側の自由です。とはいえ、せっかく入社祝い金を出すのに、金額が低すぎれば、たくさんの人に応募してもらう役目が果たせなくなってしまうでしょう。

 

そのため、同業他社の動向をみて、金額を決定しているケースが多いようです。5万円の業界もあれば、それこそ100万円を超える高額な入社祝い金を準備している業界もあります。

 

前述のとおり、具体的な相場は一概に明言できないので、気になる方は複数の求人情報をいろいろと比較してみてください。(ただし、あまりにも高額な入社祝い金の企業は、業務が厳しいケースが多いことも頭に入れておいてください)


転職者が入社祝い金を受け取るための条件

入社祝い金は、求職者にとって非常に魅力的なインセンティブですが、必ずしもすべての転職者に支給されるわけではありません。

 

高額な入社祝い金をもらったらすぐに辞めてしまう人を防止するため、多くの企業では支給条件を定めています。

 

【よくある入社祝い金の支給条件】

 

  • ■入社後◯◯日を経過していること
  • ■試用期間終了後に本採用されること
  • ■遅刻や早退が一定数以内であること
  • ■査定期間中90%以上出勤していること

 

入社祝い金の目的が「人集め」なので、こういったこまかい条件は、求人情報に掲載されていないのが一般的です。掲載されていても、非常に小さい文字で書かれているので、少なくとも入社前には支給条件をきちんと確認しておきましょう。

 

なお、条件のクリアが確定してから支給されるので、金銭的に苦しい場合は、そのタイムラグがネックになるかもしれません。そういう場合は、前払いや日払い(週払い)制度があるかどうか、確認してみるのもひとつの方法です。

 

私どもスマートスマーツでも、転職者のサポートとして、前払いや日払い制度を用意しています。引越し費用全額負担・初期費用ゼロの寮もあるので、お困りの際はまずいちど相談してみてください。

 

◯ スマートスマーツの転職サポート体制については、以下の記事でお読みになれます

入社祝い金をもらうメリット

入社祝い金をもらうメリット

 

転職で入社祝い金をもらう側のメリットを、ふたつほどご紹介しておきます。

仕事に対するやる気が生まれる

入社祝い金を提供する最大の目的は、前述のとおり、人集めです。しかしそれと同時に、転職してくる人に、新しい仕事に対してポジティブな気持ちとやる気をもってもらうサポートの意味があります。

 

たしかに、万単位の入社祝い金を受け取れば、自分が必要とされている実感を得られるでしょう。入社祝い金は、お金を払ってでも入社して欲しいという、あなたに対する期待値の現れと考えられるからです。

 

中途採用を検討している人は、多かれ少なかれ、前職になんらかの不満を感じています。そこで、入社祝い金という形で歓迎してもらえるなら、今度は新しい仕事を頑張ろうというモチベーションが湧いてくるはずです。

転居や新生活の準備に対する負担が減る

多くの場合、転職は新しい生活のスタートを意味します。一緒に過ごす人間関係も変われば、住む場所が変わることも少なくありません。市や県をまたいだ転職の場合、転居に関連する費用や新生活の準備に伴う出費は、どうしても大きな負担になってしまいます。

 

パッと思いつくだけでも、引っ越し代、新しい住居の敷金・礼金、新たな家具や家電の購入など、新生活のスタートには驚くほどの費用がかかるものです。入社祝い金があれば、こうした費用を補填でき、金銭的なストレスを大幅に軽減できます。

 

また、新しい仕事に転職すれば、当然覚える知識やスキルが数多くあるはずです。仕事で結果を出していくためにも、入社祝い金を書籍や講座の受講といった学びに使うのもよい考えだと思います。

 

なにに使うにせよ、会社から支給される金銭的サポートは、あなたの生活にかかる負担を軽減してくれます。ぜひ、上手に活用していきましょう。

入社祝い金に関する注意点

入社祝い金に関する注意点

 

ここまで、入社祝い金のよい面にフォーカスして説明してきました。しかし、入社祝い金はタダでもらえる美味しい遊び金では決してありません。安易に飛びついてあとから後悔しないためにも、入社祝い金に関する注意点もきちんと理解しておいてください。

入社祝い金の支給条件が厳しい場合がある

「転職者が入社祝い金を受け取るための条件」でもお話ししたように、設定された条件をすべてクリアしないと受け取れないケースがほとんどです。もう一度、よく設定される支給条件を挙げておきます。

 

  • ■入社後◯◯日を経過していること
  • ■試用期間終了後に本採用されること
  • ■遅刻や早退が一定数以内であること
  • ■査定期間中90%以上出勤していること

 

文字にすると非常に厳しい条件に感じるかもしれませんが、冷静に考えれば、通常の勤務状況となにも変わりません。「入社後いきなり何日も休まれては困るので、通常通りに働いてください」という、企業側からすればごく当然の要求でしょう。

 

また、寮を用意している企業では、「早期退職による契約金の返還」といった内容を契約書に記載しているケースがよくあります。転職者のために新しく部屋の契約していることも多く、入社して1か月で辞められてしまえば、企業側の受けるダメージが非常に大きいからです。

 

こういった条件が設定されているのも、ひとえに「入社後ごく短期間で辞めてしまう人が多すぎる」現実があるから。なかなか悩ましい問題ではありますが、いずれにせよ企業ごとに支給条件は大きく異なります。自分勝手に判断せず、事前にしっかりと確認をしておきましょう。

入社祝い金に税金はかかるの?

入社祝い金は、所得として認識されるため、当然ながら所得税の対象です。しかし、入社祝い金の名目や目的によっては、税務上の取り扱いが変わってきます。

 

たとえば、入社へのお祝いとしてお金が支払われた場合、雇用に対する契約金とみなされ、「雑所得」として扱われるのが一般的です。

 

そうなると、100万円以下の部分については10.21%、100万円を超える部分については20.42%の源泉徴収が必要になります。ワーカーの受け取る金額が20万円より多ければ、確定申告をしなければなりません。

 

また、契約後に勤務先から金銭を受け取った場合は、雑所得ではなく「給与所得」として扱われる可能性が高いです。この場合は、給与(賞与)なので、通常通り会社が源泉徴収で対応します。

 

とはいえ、こういった税務の問題は解釈がむずかしいため、きちんとした回答を知りたければ税理士のような専門家に相談してみてください。

入社祝い金を目的に仕事を決めるとあとから後悔することも

入社祝い金は魅力的に思えるかもしれませんが、それだけを目的に転職や新しい仕事を選ぶのは、長期的なキャリアを考えると非常にリスクが高いと言わざるを得ません。

 

まず、入社祝い金が提供される背景を考えてみてください。入社祝い金の目的はさまざまですが、高い離職率を補うため、あるいは特定のスキルや資格を持ったハイレベルの人材を募集しているといった理由が考えられます。

 

こういった背景を理解して入社しないと、いずれ職場環境や仕事内容に対して大きな不満を抱く可能性があります。

 

また、入社祝い金はあくまでも一時的なものであり、長期的な待遇やキャリアアップの可能性とは無関係です。そのため、入社初期のメリットだけに目を向けていると、長期的なキャリア形成や生活の安定を損なうこともあり得ます。

 

転職を決める際は、入社祝い金だけでなく、職場の環境・仕事内容・将来のキャリアパスなど、多くの要因を総合的に考慮しなければなりません。


まとめ

今回の記事を読めば、なぜ企業が入社祝い金を提供してくれるのか、自分にどのようなメリットがあるのかが明確になるはずです。あわせて注意点も紹介したので、入社祝い金のある求人にどのように対応していくべきか、じっくりと検討していただければと思います。

ワークスタイル|2023.10.05

 
寮付き正社員大募集