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20代のための移住ガイド「仕事付き移住先の探し方」

記事の監修

石川博幸(いしかわひろゆき)

2014年から携帯電話販売業界に参入、各家電量販店やショップにて販売、営業を行い、店舗にて新人教育や目標に向けてのコンサルティングなどしておりました。これまでの経験を活かし携帯キャリアのマネージャーとして複数店舗実績の向上に努めておりました。大手キャリアの優良事例賞などで最優秀賞等の実績がありお客様からもお褒めの声を多数頂いておりました。大手家電量販店での携帯電話販売にも関わり、マネジメントディレクターとしても活動。

「都会は人が多すぎて疲れる」
 
「もっと自然の多い場所でのんびり暮らしたい」
 
「地元近くに住み、両親や地元の友人と会う機会を増やしたい」
 
 
上記のような理由から、近年、都心部から地方への移住を検討する人が増えています。なかでも、移住に対する20代の関心は高く、身軽なうちに移住を実現したいというニーズは非常に高いようです。しかし、実際に移住するには、仕事をはじめさまざまな条件をクリアしなければなりません。

 

今回は、生活の基盤となる仕事面を中心に、20代の移住の可能性を探っていきます。移住先での仕事探しに関するアイデアを6つ紹介していくので、参考にしていただければ幸いです。

 

移住を考える20代が必ず知っておくべきこと

移住を考える20代が必ず知っておくべきこと

 

「地方への移住」という言葉に、なんともいえない魅力と可能性を感じる人は多いでしょう。しかし、充実した移住生活を送るためには、きちんと考えておかなければならないことが数多くあります。

移住のメリット

移住の目的を明確にするためにも、まずは移住のメリットをしっかりと押さえておきましょう。

 

生活コストを削減できる

いわゆる地方都市は、都市部に比べて家賃や物価が低い傾向にあります。都心部で1LDKマンションを借りようと思えば、少なくとも10万円は必要です。一方、地方なら、半額くらいの家賃で同程度のマンションが見つかります。

 

また、食費に関しても同様です。無人販売所や直売所を上手に活用すれば、驚くような値段で新鮮な食材が手に入ります。スーパーにしても、車でまとめ買いをすれば、こまめに買い物へいく手間と交通費を削減できるでしょう。

 

自然を身近に感じながらゆとりのある生活ができる

移住者の多くは、大なり小なり「自然と触れ合う暮らしがしたい」という想いをもっています。商業施設が立ち並ぶ都会の生活は、とても便利で刺激的です。しかし、人工物に囲まれた都会の生活に、多くの人は疲れを感じています。

 

その点、地方なら、車を少し走らせると海や山、川といった自然に触れ合えます。環境省のサイトによれば、森林に座っているだけで、副交感神経の活動が15%アップし、ストレスホルモンが13%減少するそうです。

 

また、12歳ごろまでに自然での活動が多い子どもは、大人になって自己肯定感が高く、対人関係能力も高いというデータがあります。子どものいる、あるいはこれから子どもを考えている人にとって、自然に近いエリアへの移住は非常によい選択肢になるはずです。

 

満員電車や混雑から解放される

都心部の会社で働く人のほとんどは、電車やバスで通勤します。そのため、朝と夕方のラッシュ時には、恐ろしいほどの混雑を覚悟しなければなりません。ぎゅうぎゅう詰め電車に何十分も乗っていれば、誰だって疲れてしまいます。

 

一方、地方では車で通勤する人も多く、公共機関は都会ほど混雑しません。その分、自動車通勤による渋滞はありますが、そもそも絶対数が少なく通勤距離も短いので、それほど苦にならないでしょう。

 

同様に、週末の買い物やレジャーに関しても、大きな混雑に巻き込まれるケースはほとんどないはずです。渋滞や混雑にうんざりしているという人は、地方への移住を真剣に検討してみてはいかがでしょうか。

 

より深い人間関係の構築が可能

「都会での孤独感に疲れた」という人に、地方への移住は非常にオススメです。都会は、あまりにも人が多く、人との繋がりが希薄です。近所づきあいもほとんどなく、隣に住んでいる人の性別すらわからないという人も多いのでは。

 

その点地方は、人間関係がより密接な場合も多く、人と触れ合う機会が格段に増えます。地域のサークル活動やイベントに積極的に参加すれば、より深い人間関係の構築も可能です。

 

こういった地域性の強い人間関係は、都市部では得られにくい強いコミュニティ意識を生み出し、生活に安心感と居心地のよさをもたらしてくれます。

20代におけるキャリアと移住の関係

地方での仕事に対して、正直どこか都落ちのような感覚をもつ人も少なくないと思います。たしかに、東京や大阪といった大都市に、大企業が集中しているのは事実でしょう。地域差によって、待遇面でも差があるのは間違いありません。

 

しかし、地方での仕事には、以下のようなメリットがあります。

 

  • ■よい人材は企業から重宝される
  • ■重要な仕事を任される可能性がある
  • ■地元に貢献しているというやりがいがある

 

じつは地方には、安定した業績を上げている隠れた優良企業が、数多く存在します。ところが、こういった企業は、地方にあり知名度が低いというだけで、人材確保に苦しんでいるケースが多いのです。

 

だから、実力のある人材なら、そういった優良企業から歓迎されます。採用後に実績を積んでいけば、会社の重要なポジションでバリバリ働くことも可能でしょう。

 

また大企業の仕事は、全体の規模は大きいものの、個人が携われる範囲は案外狭いもの。その点、地方の仕事は幅広く総合的に関わっていく必要があり、地元に貢献しているという充実した気持ちを感じている人は非常に多いです

移住先の生活はいくら必要?(単身者の場合)

地方への移住を考える際に、移住先の生活費は非常に大きなポイントです。現在の生活費よりも安くなるイメージはあるものの、実際どの程度の差があるのか、非常に気になりますよね。

 

総務省の統計(※1)によると、もっとも消費支出の多い地方は、関東地方で178,436円。もっとも少ないのが、九州・沖縄地方の140,945円となっています。両地方の差は、約3.7万円なのですが、「えっ、意外に差がない……」と感じた人も多いのではないでしょうか。

 

じつは、住居費の項目を見ると、全国平均で23,300円しか計上されていません。この金額は、住居費を払っていない人の数値も含んだ平均値です。さらに、住宅ローンは別項目に計上されているので、実際の住居費とはかけ離れた数字になっています。

 

そこで1か月あたりの家賃平均額(※2)を調べてみると、もっとも高いのはやはり東京都で、81,001円。最安値である鹿児島県の37,863円に対して、差額はおよそ4.3万円です。

 

そうなると、差額の総額は約8万円になり、地方に住む経済的メリットがより鮮明に浮かび上がってきます。

 

※1:家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 年次 2022年 | ファイル | 統計データを探す

※2:都道府県別でみる住宅状況 ~住宅及び世帯に関する基本集計(確報値)より


仕事付き移住の探し方

仕事付き移住の探し方

 

実際に移住をするとなれば、やはり移住先で仕事が見つかるかどうかが気になります。できれば、仕事先を事前に確保したうえで、移住をしたいと、誰もが思うはずです。そこで、仕事付きという条件で移住を成功させるためのアイデアを6つ紹介します。

転職エージェントに登録

転職を前提に地方へ移住するなら、転職エージェントの登録は必須です。転職エージェントは、求職者のスキルや経験、希望条件に合わせて、最適な求人を提案してくれます。

 

まずは、リクルートエージェントやリクナビNEXTといった大手の転職エージェントに登録してください。とにかくこういった大手は情報量が豊富で、大都市圏のみならず、地方の案件にもしっかり対応してくれます。

 

ただし、地方特化型のほうが、地元の転職事情に詳しく、よりこまかいサポートを受けられる可能性が高いです。その分、大手よりも求人数は少なめになってしまうので、両方に登録して、うまく使い分けたいところです。

 

いずれにせよ、転職エージェントの利用に費用はかかりません。転職の確率をアップするためにも、無用な遠慮はせず、複数のエージェントを上手に利用していきましょう。

 

なお、スマートスマーツでは、愛知県を中心に携帯販売員の人材派遣をおこなっています。移住希望者に向けて、「格安での寮完備」「引越し費用・交通費全額会社負担」「家具家電付き」「入社祝い金」といったサポート制度を用意。

 

愛知への移住を検討しているかたは、ぜひ詳細を確認してみてください。

 

〉〉携帯販売正社員採用情報 – 名古屋の携帯販売専門の人材派遣会社 | 株式会社スマートスマーツ

リモートワークが可能な会社へ転職

現在働いている会社でリモートワークが可能なら、リモートワークを申請するのがもっとも現実的です。もし、出社しか認められない場合は、リモートワークを導入している会社に転職をするという方法も考えられます。

 

移住の前に、リモートワーク可の会社へ転職できれば、余裕をもってじっくりと移住の準備ができるでしょう。いざ移住をしたけど仕事が見つからないという悲惨な状況も、完全に回避できます。

 

なお、月に1回だけ出社すればOKといった条件の会社なら、遠方への移住でも新幹線の利用で十分に対応が可能です。会社によっては、全額は無理としても、多少通勤費を補助してくれるかもしれません。移住の意志が固まったら、いちど会社に相談してみるとよいでしょう。

副業を本業にする

副業を本業レベルにできれば、移住先での労働問題は一気に解決です。幸い、オンラインで完結する副業は数多くあります。Webデザインのような仕事は、ネット環境さえ確保できれば、働く場所を問いません。

 

クライアントの打ち合わせや納品作業も、すべてオンラインでできるので、極端な話、海外への移住も可能です。実際、フリーランスへの補助制度の充実したドイツやオランダでは、数多くの日本人フリーランスワーカーが働いています。

 

【人気の副業】

  • ■Webデザイン
  • ■プログラミング
  • ■動画編集
  • ■Webライティング
  • ■イラスト
  • ■翻訳/通訳

 

弁護士や税理士といった専門職ほどではないにしろ、上記の副業にはある程度の知識やスキルが必要です。とはいえ、数か月〜1年(翻訳/通訳を除く)ほど真剣に取り組めば、初心者からでも十分仕事として成立します。

 

具体的な移住日が決まっていないのであれば、まずは副業の収入が安定してから移住するというのも、リスクの少ないよい方法だと思います。

住み込みの仕事でまずは実績をつくる

なんのツテもない土地で、いきなり希望通りの仕事に就けるかというと、正直なかなか厳しいところがあります。もちろん、卓越した知識やスキルがあれば別ですが、まだ20代であれば、そこまでの能力はないという人も多いでしょう。

 

そういう場合は、まず住み込みの仕事に就き、地元でまじめに働いた実績をつくると、さまざまな可能性が広がります。地元の人が懸念するのは、「すぐに辞めて帰ってしまうのではないか」という点です。

 

しかし、腰を落ち着けて一生懸命働く意志が伝われば、もしかすると、まじめに働く姿勢を見込んだ仕事の関係者が別の仕事を紹介してくれるかもしれません。

 

住み込みの仕事は、将来的に移住先での長期的なキャリアを構築する、非常によいきっかけとなってくれるでしょう。

移住支援プログラムの利用

2019年より、国と地方自治体の連携による移住支援制度がスタートしました。国手動の支援制度には、大きく「移住支援金」と「起業支援金」の2種類があります。両方の制度を併用できれば、最大260万円まで支援金の受給が可能です。(2人以上の世帯は300万円)

 

移住を希望する20代の若者にとって、こういった移住支援制度は非常に大きな助けになってくれるでしょう。また、地方自治体でも、独自に以下のような移住支援制度を用意してくれています。

 

  • ■住宅に関する支援
  • ■子育て/教育に関する支援
  • ■就労に関する支援
  • ■通勤/通学に関する支援
  • ■移住体験に関する支援

 

たとえば、愛知県豊田市では、山村部の住宅購入をする移住者に対して、住宅と土地合わせて100万円まで補助をする制度があります。

 

新城市では、2泊3日の勤労体験事業をおこなっており、希望する企業で実際の仕事を体験可能です。現地までの交通費や食費は出ませんが、ひとり当たり1泊7,800円の宿泊費助成金が交付されます。

 

もちろん、紹介した支援制度はほんの一例です。全国の自治体がそれぞれ独自の支援制度をおこなっているので、希望する市町村の支援制度を調べてみてください。

地域おこし協力隊として活動する

いったん今のキャリアをストップして、とにかく地方に移住してみたいというのであれば、地域おこし協力隊(※)として活動する方法もあります。

 

地域おこし協力隊は、過疎地域へ移住して、地域のPRや農林水産業への従事といった地域発展のための業務をおこなう制度です。

 

任期終了後に、隊員のおよそ65%が勤務エリアに定住しているデータを見る限り、20代が移住をするきっかけとしては悪くない制度といえるでしょう。

 

とはいえ、隊員の任期は最長で3年、報酬は月額16〜23万円と、通常よりも低めに設定されています。任期終了後には、自力で新しい仕事を探す必要があるため、任期中に次の就職に向けてある程度準備をしておかなければなりません。

 

※参考:総務省|地域力の創造・地方の再生|地域おこし協力隊


まとめ

20代の移住は、「いかに安定した収入源を確保できるか」にかかっています。今回紹介した6つのアイデアをベースに、いろいろと自分なりに可能性を調べてみてください。

 

どの自治体も移住者を招き入れたいと思っています。移住のためにさまざまな支援制度を用意している自治体も多いので、まずはいろいろと相談してみるとよいでしょう。

ワークスタイル|2023.12.01

 
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